ある温泉町の国際映画祭 最終話

そして、最終日。

a0013368_3554725.jpg


だいぶ前から、ヤン・フジェベイクの最新作「Teddy bear」の
特別試写会と映画上映後のカクテルパーティーに
招待されていたので、この日はこの2つだけを終えてプラハへと戻りました。

が、色々と書き殴りたいことがあります。聞いてくださいよ。

私、初めてチェコの警察に御厄介になりかけたんです。
屈強な4人の警察官に囲まれて、ちびりそうにはならずに、文句を捲くし立てましたが、
最後は首根っこつかまれた猫になっちゃったりして。

事の始まりはこうです。

カルロヴィ・ヴァリ滞在最終日のこの日、特別試写会を控えた僕は
少し早めにホテルをチェックアウトしようとしていました。

泊っていたホテルは、チェコにしては結構なお値段で、
1泊6000円くらい。4日分で2万4,5千円のお支払です。

現金で払うのも馬鹿らしいと、颯爽とカードをちらつかせたんですよ。
支払はこれで頼むぜ。48回払いな、みたいに。

そしたらですね、分割どころか、カードが認識されない。
縦横裏表、全部で8通り、受付の女の子必死。そばで応援する僕も必死。
結局、ホテルの機械が悪いのか、気合いが足りないのか、そのカードは使えないことに。

さて困りました。

現金は持ち合わせておらず、カードはその1枚、試写会の時間は迫ってくる。
受付の女の子は拙い英語。

色々話し合った結果、パスポート番号・電話番号・カードの番号・その他の個人情報を
全て教え、後で請求書送るように、と。それで決着がついて、僕は急いで試写会に。

間に合った、よかった。と、座席につき映画を観始めること30分。
なんか係のお兄さんが目で合図してるよ。

おれ?俺なの?いったい何よ?
やっぱり俺だった。
係員は外に出てくれと、俺に頼んでいる。
人が待っているから、と。

なんだよ、まったく、いいところなのに。
毒づきながら会場を出ると・・
a0013368_21204413.jpg

あんたら何してんの?

・・・

どうやら受付の女の子がホテルのマネージャーだかオーナーだかに泣きついたらしい。

「外国人が宿泊代も払わず逃げ出したの!」

みたいな感じで連絡が警察にいってない?
4人も来るってどういうことよ。

さて、困りました。
状況を伝えようと、お巡りに話しかけたら渋めの顔で、

「I don't English.」

って言われた。うん、100%通じてるよ。
ふーん、そうなの。話せないの。
つか、正しい状況伝わらないじゃん。
遠い異国で濡れ衣で理不尽で身振り手振りでお巡り4人の相手すんのかよ!
勘弁してくれー。

と、ちょっとゲッソリしていたら上映会場スタッフが通訳してくれた。
微妙に違っていたけれど。この際文句は言えまい。

こっちの言い分が終わると、なぜか2人の警察官が帰って行った。
いやいや、全員帰れよ。帰ってビールでも飲んで寝てろ。
という願いもむなしく、俺・受付の女・警察官2人・会場スタッフの5人で、
お金をおろす or 借りる 機械のとこまで仲良くピクニック。

ATMのような機械を発見し、持っていたクレジットカードを差し込むと金が出てきた!
おれは声を大にして言いたい。

カード使えるやんけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!
おのれ、なめとんかぁぁぁぁぁぁぁあqwせdrftgyふじこ。

お巡り共、困った顔してた。
受付の女、すっとぼけてた。
俺、ブチ切れてた。
会場スタッフ、一番困ってた。

この一連の騒動で、ハリウッドのゲスト並にギャラリーを集めたボクチンは、
もーブチ切れで受付の女を罵倒し、お巡りの写真を撮り、ちょっとだけ忍び足で
試写会に戻って行った。

1時間くらいすっぽり抜けているわけで、

「あれれ、何でこいつら泣いてんの?」
「ウハッ、終わりおった。」

うん。

意味わからんまま、会場を後にする。
あー、どうしよ。この後のカクテルパーティーで、
誰かに感想聞かれたらどうしよ。


というのも、まずなぜこの特別試写&パーティーの招待状が来たかというところから
なんですが、昨年2006年のチェコ映画祭にゲストとして招いたのが
ヤン・フジェベイク監督なのです。

そして、一度内輪の飲み会に出席したことがありまして。
いつぞやか書いたんですが、渋谷の天狗でチェコ人4人+俺。
誰がどう見てもおかしな5人組。

そして監督は英語が喋れず、俺はチェコ語が喋れない。
枝豆が大のお気に入りで、ワインと豆しか口にしない(延々とそればっか)監督が、
そろそろキテルよなってところで、ついに僕らは言葉の壁を超えた。

最後とか路上で抱き合っていた。
どっからどうみてもアホな酔っ払い。

そんなわけで、招待状くれたっぽい。


チェコはもちろん、ヨーロッパでも相当売れてる監督なのに、気さくでいい奴。
もしパーティーに出てきたらきっと話すことになるよなぁ。
などと考えていたら・・

結局現れずじまいで、ほとんど誰とも話さず、飯だけ鱈腹食ってプラハにさびしく帰った。
なんか俳優来てたけど、誰も紹介してくれんし。

a0013368_358091.jpg


なんだよなんだよ、終わり良くないから全て良くない。有終の美を飾れない。
もう知らん。

とりあえず俺は、あのホテルのネガティヴキャンペーンをしておく。



皆さん、カルロヴィ・ヴァリに行っても”Hotel Nike”に泊っちゃダメですよ。
ナイキじゃなくてニケと読みますです。


後日談。

えー、ニケのオーナーにも文句言おうと、連絡先を教えろと叫んだんです。
でもね、よくよく人から聞いたら、あの辺のホテルはロシアンマフィアの管轄だそうです。
南無阿弥陀仏。



というわけで、長々とダラダラと書いてきたカルロヴィ・ヴァリの文句?は
これで一先ず御仕舞です。
プラハへ着いて1週間が経とうとしていますが、もう半年ぐらいいる気分です。
刺身が食いたいです。タラコが食いたいです。ラーメンが・・

寮の部屋が無くて怒ったり、用意された部屋が酷くて悲しくなったり、
外国人警察でブチ切れたり、もう目の回る忙しさ。

そのうち詳細を書こうかと。
落ち着くまで無理そうだけど。



とりあえず、何とか生きております。
[PR]
by chikara_mikado | 2007-09-12 21:23 | チェコのこと
<< 寮の話 ある温泉町の国際映画祭 その4 >>