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ある温泉町の国際映画祭 その4

さてさて、大分間が空いたけれど、カルロヴィ・ヴァリの4日目です。

そろそろ観た映画の題目を書いて、感想を思い出す作業に飽きてきました。
カルロヴィ・ヴァリ映画祭の公式カタログに助けをかりますね。

この日観たモノ。

・Preebacz(Facing up)/Marek Stacharski/ポーランド/2006/90分

車の修理工の主人公は不良軍団の一員。
レイプした女に惚れる。
真実を告げず、不良をやめてその女と付き合うことになる。
女に嘘がばれて、不良仲間からも焼きいれられる。
なんかの拍子に刺されて死んでしまう。

あぁ・・
5行で全てが説明付いてしまった。
昨日とは打って変わって外れのスタート。


・Myrin(Jar City)/Baltasar Kormkur/アイスランド、ドイツ/2006/93分

遺伝でしか罹ることのない脳の病気に、2人の無関係な人間が罹った。
その人達の関係は?北の氷の国に秘められた謎とは?
孤独な老刑事が一人それを解いてゆく。

みたいな映画。あんまり面白くなかった。
ちょっと安めの推理モノに家族愛と人情を混ぜた感じ。

なのになのに。
今年のグランプリになってしもうた。

凹むわ・・
俺以外の人は、良かったってことですものね。


・Roz(Pink)/ギリシャ

知らん。

途中で出た。


・Saturno contro(英語のタイトル出てない。)/Ferzan Ozpetek/イタリア、フランス、トルコ/2007/110分

フレンズ(アメリカのドラマ)の深刻版。
多国籍で笑いなしのシリアスなフレンズ。
イタリアの監督で、2003のK.V国際映画祭のグランプリ受賞者だそうです。

特にノーコメント。
すいません。よっぽど印象に残った作品でないと、もう思い出せません。


というわけで、大した山場も見せ場もなく一日が過ぎて行きました。
こんな日もあります。
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by chikara_mikado | 2007-09-12 21:07 | チェコのこと

身はたとえ、

異国の野辺に
朽ちぬとも
留め置かまし
大和魂

松陰先生、オラに力を。

お久しぶりです。
なんとかギリギリ朽ちてません。

が、

聞いてください。

まずは、9月4日、家から成田までの話。
成田エクスプレス買ってたんですよ。横浜から。
楽々すいすいガラガラで快適な旅立ちを演出するために。

うん。

乗り遅れた。

そら、あせったね。
次の電車いつ来るかわからんし、
意外と時間ギリギリの切符買ってたし。

このまま九十九里でも行って、刺身食べて、温泉入ろうかと、
本気でチラッと考えた。

ま、なんとか運良く、鈍行の成田空港行きが来たのでそれに乗った。
第一波乱はここまで。


次、成田空港にて。
KLMというオランダ航空のチケットを予約してたんですよ。
で、KLMカウンターに行ったら、意外と混んでる。

「やれやれ、遅れたしなぁ、しょうがねぇ」

なんつって、最後尾を探すが、行けども行けども人の列。
え?え?
どうやら、飛行機が遅れて成田に着いてないらしい。
整備不良?視界不良?しらんよ。
ということで、その便に乗る乗客が全員空港のロビーに並んでいる。
その長さは夕に200メートルを超える。異様。

で、結局3時間遅れぽっちで到着し、乗り込み開始。

「乗継どうすんだよ!?」

と、KLMスタッフに聞いたら、

「現地でお客様をお待ちしております。ご安心ください。」

それなら、ご安心だよ。頼んだよ。
ということで、無事離陸。

第二波乱は、こんな感じ。
電車に乗り遅れたときの絶望感と疲労感を返せ。


で、オランダのアムステルダム、乗継経由地に着いてからの話。
結局4時間遅れて到着は、オランダ・スキポール空港。

はー、4時間も待ってくれたんかいな。ありがとね。急いで乗り継ごうね。
と、近くのKLM職員に声かけたら・・

「もう行っちゃいましたよ(・∀・)」

「てめー、ざけんなこらぁ、どうすんじゃぁぁぁぁぁぁ」

というわけで、成田とスキポールの連携が案の定うまく取れておらず、
めでたくオランダで孤独確定。

空港で寝るんか?お前らはそれを要求するんか?
という怒りの限界のとき、よこでもっと切れてる奴がいた。

マドリードに行く予定だった日本人が、眉間に青筋立ててる。
青よりは、青緑って感じだね、あの筋は。

彼は、成田でフライトが遅れた時点で、オランダ宿泊が確定し、
ホテルを取ってもらう約束を取り付けたそうな。

でも、現地に着いたら、

「それは向こう(成田)の問題だ」

みたいなことを言われたらしく、もう気が触れてそうだった。
うん、わかる。

そうこうしてるうちに、続々宿泊決定者が現れ、全員で一致団結。

勝訴。キタコレ。

スキポール空港の最寄のホテル(☆☆☆☆)を奪い取る。
夕食、朝食、電話代、すべて航空会社もち。

ま、当然ですわな。


というわけで、1日遅れでのプラハ到着となりました。
これからの生活を暗示してます。かなり。

ようやくネットをつなげられる場所を見つけ、
たまった愚痴を吐き出しているわけです。

失礼いたしました。
それじゃ、また。







身はたとえ
武蔵の野辺に
朽ちぬとも
留め置かまし
大和魂

吉田松陰

異国→武蔵が、正しいです。
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by chikara_mikado | 2007-09-06 20:38 | チェコのこと

ある温泉町の国際映画祭 その3,5

「よこはまチェコ文化週間」もうすぐチラシとポスターが出来上がります。
そのうち皆さんの手元に届くと思います。

9月4日の航空券をとりました。
次は長期滞在です。一応2年の予定。

旅立つ前に、日本の夏を満喫しようと、3回海に行きました。
伊豆、名古屋の島、九十九里。
かなりこげている今日この頃、皆さんいかがお過ごしですか?

よくよく考えたら、向こうの夏休みは4か月近くあるわけでして、
戻ってくりゃいいだけのこと。美白しなきゃ。SK2しなきゃ。

宣伝したら満足しちゃった前回の続きです。
そろそろ飽きてきただろ、おまえら。知ってるぞ。

でも空気を読まない(読めないわけではない、たぶん・・)僕は、ガンガン続けますよ。
他の人のことなんて知らなーい。


3日目の続き。

・Fresh Film Selection  イギリス/フランス/ロシア/ポーランド/チェコ

2本目。
国内外の若者が制作した短編映画を5本まとめて上映。

時間をテーマに時計男と時計女の哲学的絡み合いを魅せられた後、
ハムスターで笑いを取るショートフィルムを経て、
ロシアの厳しい貧困階級の母と息子の最期の時間に触れ、
ポーランド郊外の一軒家で庭という小さな世界で過ごす子供たちの一日を素通りし、
軍人とその恋人をテーマにコマ撮りの実写版パラパラ漫画を堪能。

といった感じの5本立てでした。
うーん、書いてて意味わからん。

どれも学生ですとか新進気鋭ですとか若手のクリエイターさんによるものだそうで。
勢いがあってなかなかよろしかったですよ。オホホ。誰やねん。


・THE TRAP  サーダン・ゴルボヴィッツ/セルビア/2007/106分

3本目。
バルカン半島はセルビア版の「Crime and Punishment」、ドストエフスキーの「罪と罰」。
子供の難病に苦しむ父親の葛藤。
弱みに付け込む非道な要求を受け、息子の治療費の為にある男をヌッ殺す。
その男は、息子の友達の父親だった。しかも奥さんは美人でいい人。
なんだか僕が書くとどう足搔いてもシリアスな説明にならないけど、結構暗いお話。


・COLD FEET  アレクサンダー・アイク/ノルウェー/2006/80分
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4本目。
今年の映画祭の大当たり。

観客全体も温かい笑いに包まれて、いや、爆笑の渦かな。
上映終了後の監督とのやり取りの場では、世界中のプロモーターが
うちの国で上映しないか、なんつって交渉開始。

広報用のDVD版が5枚しかないって監督が口を滑らしたら、
俺にくれ、いや私にくれ、ワシに寄越した方がいいぞ。
なんて、関係者どもが群がってた、

でも観客の中に兵がいて、むしろ俺に売ってくれYO!

ふと思い出した。
映画祭って、観客にアピールするだけじゃなくて、
自分が作った作品を配給会社やらプロモーターやら、映画関係者達に
売り込みをかける場所でもあるんだなと。

いい作品のあとは、観終わった後みんながいい気持ち。
コメディだから内容は説明しづらいんだけど、
ノルウェーの若者達の休暇の過ごし方をリアルに描いたらしい。by 監督談
クリスマス、冬休み、友達の結婚式、学生時代の恋人。
みんなひっくるめて、ノルウェー流冬休み。
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こんなんだけど。



・Kid svensk(That Special Summer) 
ナンナ・フォルマン/スェーデン、フィンランド/2007/85分

5本目
今年の映画祭、2番目の大ヒット。
フィンランドからスウェーデンに移民として海を渡った母娘の物語。
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キルシはフィンランドからスウェーデンに移民した12歳の女の子。
父親が死んで以来、母のエステアと二人で生活してきた。

エステアは、夫の死によって無気力となり、決してスウェーデン語を学ぼうとしない。
言葉が話せず、社会に溶け込めない母親をキルシは疎ましく思っていた。

1984年の夏、キルシは学校のコンテストで優勝し、子供達の羨望を背中に受け、
夏休みの間ローカルラジオ局のリポーターになる権利を獲得する。

しかし母親にコメントを求める校長先生の声で、喜んだキルシの顔が歪む。
ろくに受け答えもできず、キルシの優勝を妬んだ同級生から野次が飛び、
キルシは俯いてしまう。

顔を下に向け、母を置き去りに一人早歩く帰り道。
エステアから、夏休みの間はフィンランドに帰ることを告げられる。

キルシはラジオ局のリポーターができなくなることに憤慨するも、
しょうがなく一緒に生まれ故郷に帰ることにする。

迎えに来たのは、エステアの幼馴染。
彼女の息子ジャンペは、キルシの幼馴染でもある。
二人はいつも兄弟のように暮らしていたが、この夏で二人の関係が微妙に変化する・・


自分の故郷(精神的な)だ、と言い切れる場所を持っていない12歳の少女。
フィンランドもスウェーデンも彼女にとってみたら、ただの国である。
自分のアイデンティティを確立しようともがけばもがくほど、
周りとの関係がギクシャクしていく。

幼馴染だった少年と過ごす一夏。
少女は成長する。

無気力の母に、自分の存在をもっともっと見て欲しい。
多感な少女は、その方法をみつけられない。

自分の故郷、原点を知ろうとするが、
知るべき事実が存在しない、と思い込んでいる。

そんな少女が実際にいた。
監督のナンナ・フォルマンである。

誰しもが大人になるまでに通る葛藤を、
そして多くの人が忘れていくソレを心に深く留め、
心地よい映像として世に生み落した。


この日、5本目のこの映画は夜の9:30に監督の舞台挨拶とともに始まった。
遅めの上映で、長編映画はこれがデビュー作となるナンナ。
期待薄と考えたのか観客もまばらで、周りの人たちはちょっと眠そうだった。

オイラも面白くなかったら寝ればいいや、なんて思いながら座席に着いたのだけれど、
監督の挨拶が面白くて、期待感が膨らんできたんですよ。

挨拶が済んだ監督とプロデューサーはリザーブの会場ど真ん中の席へ。
ガラガラだったんで僕もすぐ近くに陣取っていた。
左斜め前。

で、約1時間半。
一瞬もスクリーンから目が離れなかった。
なんも他のこと考えなかった。

観終わって、久しぶりにいい気分なオイラは、
図々しくも右斜め後ろの監督に、

「日本から来ました。とてもいい映画を観たので今日は気持ちよく眠れます。ありがとう。」

なんて言ってみた。偉そうに・・
でも、監督メッチャいい人。
そんな偉そうなオイラに、

「国際的にこの映画を公開するのは初めてなの。
私は一番最初に感想を伝えてくれた貴方を忘れないわ。」

とか言ってる。調子にのっちゃうよボク。


そうなんです。
気持ちよく眠れるし、監督が自分の過去をテーマにいい映画を撮れるってことは、
母と娘はバッチリ分かり合い、幼馴染との関係も微妙かついい具合に。今は知らんけど。
全てがうまくいったってことなんですよね。えがったえがった。

帰り道もいい気分。
知ってる人誰もいない街で、暗い道を一人で、ほろ酔い気分で。
とてもよく眠れた。

日本に戻って今日で約一か月。
今もよく覚えてるのです。
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by chikara_mikado | 2007-08-18 04:15 | チェコのこと

ある温泉町の国際映画祭 その3

湿中お見舞い申し上げます。イラダチが止まらない。
8月に入っても梅雨が明けないってのは、異常気象ですよね?

週末海に行くんですよ。
台風5号が上陸ですって。奥さん。

一か月遊んでた報いなのか、みんなが意地悪なのか、
ハタマタ、これが社会人の普通なのか知りませんが、

ありえないほど忙しい。
振りをしてるわけじゃなくて。ほんとです。たぶん、メイビー、モジェナ。

さて、7月1日(日) 3日目。

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KV滞在中の主食は何かというとですね。

露店のソーセジですとか、ジャガイモとベーコンの茹で混ぜたモノとか、
ビールですとか、ビールですとか、ビールですね。

たまにレストランにも入りますが、何より愛してやまないのはファーストフードの中華料理屋。
スープと炒飯食べたときなんか、感動とお酢でむせ返りましたけど、何か?

というわけで、映画と映画の空き時間にちょこちょこ食べるスタイルが基本なわけで、
ゆっくり御飯を楽しむなんて余裕はどっかへ行ってしまうのです。

いい感じでスケジュールが詰まってるときなんか、

ビール→ソーセージ→映画→ビール→ソーセージ→映画→ビール・・・

などという超絶華麗なコンボが決まったりします。


たまに思い出したように、温泉を口に含んでは、
「うわっ、鉄くさっ」
などと、のたまう始末でもございます。

繰り返しになりますが、この温泉街は浸かる用じゃなくて飲料用なのです。
みんな陶器の入れ物に汲み取ってはゴクゴク飲んでやがる。

東京の錆びた水道水を飲むように。

この日観たのは・・・


・BITCH'S DIARY(尻軽女の日記)
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チェコの恋愛コメディ。
すぐに男と寝てしまう軽い女性の理想のパートナー探し。

ちょっと ”アリーmyLove” に雰囲気が似てて(話の筋も、主人公の女も)、
キャリスタ・フロックハートに心を奪われた過去がある僕からしてみると、
結構満足だった。いやかなり。

うーん、でもこの写真はいただけない。
心奪われない。ピクリトモシナイ。

実は、この映画の製作者サイドからコンタクトがあって、
「チェコ映画祭」のラインナップに入れて欲しいというリクエストを頂いたのです。

映画始まる前にプロデューサーがこっちきてにこやかに営業スマイル。
「今年はもう確定しちゃったので、来年推薦してみます。」
と腰の引け具合が見え隠れなんですが。

観終わった後、日本じゃもう見慣れた感じだし、ちと無理めだよなぁと、
そそくさと逃げるように劇場を後にしました。


少し宣伝。

今年の「2007チェコ映画祭 in Yokohama」は、
横浜美術館で10月26日(金)~10月28日(日)の開催です。

チェコからトマーシュ・ヴォレル監督とその息子が来日しますぜ、旦那。
日本からは奥田瑛二監督がシンポジウムに参加。目玉。

我ながら、結構いい組み合わせなんじゃないかと。

ヴォレルJr.(上映作品に主演級の俳優として出演)と、いつものように
チェコセンターの所長さんもパネリストとしてシンポジウムに参加します。

さらにさらに、今年は映画だけでなく、
「人形劇公演」、「チェコ音楽の夕べ」、「チェコフェア(物品展+セミナー)」
と、複数のイベントを横浜で同時期に一挙開催とし、

「よこはま・チェコ文化週間2007」

なる一大イベントに成長することに。
赤字で書きたいくらいです。

近いうちに、また詳細書かせていただきます。



あ・・・

宣伝したらなんか満足しちゃった。
今日はもうやめとこ。
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by chikara_mikado | 2007-08-03 02:34 | チェコのこと

ある温泉町の国際映画祭 その2

カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭に参加した記憶の欠片を投げ貼りつけ中です。

2日目。
今日も肌寒い。曇ってるし。
朝は人も疎ら。

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ちょっとここで街とか祭りとかの説明なんぞを。
気の短い人は飛ばしたらいいよ。

カルロヴィ・ヴァリ(長ったらしいので以下KV)って都市は・・・

・チェコの西北部位置する人口5万人ほどの小さな都市。
・ゲーテやベートーヴェン、ショパンなどが愛した温泉街。
・温泉は浸かるためのものより、飲むほうが多い。

K.V国際映画祭は・・・

・国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の長編映画祭として、
カンヌ・ヴェネチア・ベルリン・ロカルノ・モスクワに続き、
世界十二大映画祭(A-festivals)に名を連ねている。
・歴史が古く1946年の第1回から今年2007年で第42回となる。

中身っつか雰囲気は・・・

・59カ国から約260作品が集結
・1万人以上の観客も集結(含む映画関係者、学生)
・大小合わせて9つの上映施設、13つの上映会場が街中に散らばっている。
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・地図の端から端で大体2.5㎞くらい。

・ちゃんとした映画館もあれば、ホテルのグランドフロアに椅子並べて
でっかいスクリーン置いたとことかもある。
GrandHotel PUPP(プップ。ふざけた名前だが、めちゃくちゃ奇麗なホテル。
MI3の撮影で使われてた。)の会場はこんなん。
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・上映スケジュールもそれぞれの会場で異なり、観客は自分の観たい作品の時間と場所を
調べ、お目当ての会場へぞろぞろと好き勝手に歩いて行くのです。
・一応無料のバスが劇場の前を一回りするコースで走っているのですが、
時間がバッチリ合うことは稀。
・KINOの次がRICHMONDだったりすると結構本気で凹む。

もちっと踏み込んだ雰囲気・・・

・観客層というか映画祭に参加する人間は大きく分けて3つ。
一般のお客さん、プレス(記者)、フィルムインダストリー(映画産業関係者)
・夏休みに入る頃ということもあって、学生の数はかなりのもの。
寝袋に潜り込んで公園で夜を明かすとか日常茶飯事。

・僕は映画産業で登録しました、5日間で1500CZK(約9000円)。
・Czech-Japan Film Festivalの関係者として登録しておいたら、
公式の冊子に自分の名を発見。3ミリ口元が緩む。

フィルムインダストリーって・・・

・毎日最優先の入場チケットが4枚貰えます。
・券持ってなくても並んでる人を尻目に上映会場にひょいひょいっと入れてくれます。
・そして、プレスルーム/インダストリーセンターと呼ばれる情報室に入り浸り放題です。
・ちょこちょこ何らかの招待状が届く。

CZKというのは通貨単位:チェコクラウンの略字ですが、
2000年頃は、1CZK=約3円
2006年には、1CZK=約5円
そして今年は、1CZK=約6円
価値が毎年どんどん上がっております。
EUに加盟したことって関係あるかも。
2010年からEUROに切り替え開始の予定。


というわけで、長すぎる前置きをやっと終え、
6月30日(土)のことを。

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この日観たのは、以下の4本。

・Pingpong

実際に I can fly してしまった人の映画ではないです。
一瞬、それか!?と思ったものの、よく見ると from ドイツ。
一本目だし、目に留まったのも何かの縁だということでリスト入り。

ポールは16歳。
親父が自殺して以来、母親と二人だけの家に居場所を見つけられない。
夏休みの間だけ従兄の家に逃げるように転がり込む。
久しぶりに訪れたの彼ら家では、微妙な歓迎をされる。
慣れてくるうち、その従兄の母親に性的な興味を抱いた彼は、少しずつ行動を起こす。
状況を自分がうまくコントロールしていると思っていた少年は、
実はその母親に嵌められているということに気づく。
怒ったポールは、いとこの母親の大事なモノを・・

思春期の少年の葛藤と行動を痛々生々しく観せつけられた。

末吉を引いた気分。


・異聞猿飛佐助

遠い異国に来て、なんでまた邦画を観るのかといいますと、
日本の映画を観ている海外の観客どもの反応を観察したいと。
そう思ったわけなんです。

「オゥ、ニンジャー」
「ムム、サムライ・・?」

隣のオッチャンは、ちょっと嬉しそうに呟いていた。
でもきっと彼には区別が付いていないだろう。

この作品は、篠田正浩監督が1965年に撮ったもので、
テーマはタイトルからしてわかるように関ヶ原の合戦が終わった直後の
混乱時に活躍した諜報・間者達に焦点をあてている。

だけど、聞いてくださいよ。外国の観客にですよ、
徳川と豊臣の戦が~とか、天下分け目の大決戦ののち~とか、
真田は両方の出方を伺っていたっ、などと分かるわけがありますまい。

しかも説明の人、超早口。
字幕も超早出し。無理。

皆さん、背景をろくに理解できず、単なる忍者アクションとして楽しんでいたご様子。
でも、あまりに予定調和な展開に、たびたび零れる苦笑。

ここでこの映画やる意味あんのかな、と思いつつまた末吉を引いたような気が。

でも篠田監督はカウロヴィ・ヴァリにいらしていたらしい。
僕は1日早く街を出たので、レセプションには参加できなかったけれど。


・Rozpominani

題名からして不詳。
チェコのドキュメンタリー作品だそうで。

紹介文には、とても簡潔に説明が載っていた。

チェコ人は幸せ?
彼らの考え方は?
彼らの価値観は?
彼らの興味は?
政治への関わり方は?

この作品で貴方のその疑問を解決します。

だって。

結構期待して観たんだけど、質問対象者が偏っていた。
プラハを歩いてる人々が中心なはずなのに、社会的弱者とか
イカレポンチな若者とか病院に入院中の老人とか、
マイノリティーな人達の考え方が目立つように作られてた気がする。

だから多くの人が、

「幸せなんかじゃない、人生に疲れている。」

みたいなことを口にしてた。


登場した若い女の子は、クラブで中指立ててセックスセックス叫んでたし。
日本の女子高生は全員援助交際してますって説明された気分になったわけだ。

結構な自虐っぷり。

プラハのことを知らない人が観たら結構印象が偏るよなぁ、などと考えていたら、
上映の後、監督が出てきて観客とのディスカッション始まった。

始まって2分で激しい論争に。
つか、最初の質問した人がいきなり喧嘩売ってた。

「私はどうやら時間を無駄に過ごしてしまったようだ。
貴方の作品は捻じ曲げた事実を観客に伝えようとしている。
それはドキュメンタリーとは呼べない。どう思うか?」

監督も買っちゃって、

「君は自分で何か撮ったことがあるのかな?
この人達(質問に答える一般の人々)が嘘をついているとでも?
これもまた事実の一つなんだよ。そこがわかっていないようだね。」

この辺までは、通訳のお姉さんがチェコ語から英語に直してくれたから、
なんとか会話を拾えてたんだけど、そのうち熱くなった観客たちと監督は
お姉さんを無視してチェコ語でギャーギャー始めた。

それでも、割って入るように一言だけ英語に通訳したりしている孤軍奮闘の
お姉さんを見るたびに、

「負けるな!頑張れ!」

と思っていたのは僕だけじゃないはず。

観客派、監督派、お姉さん派に分かれてこの討論は1時間くらい続いた。
白熱した朝まで生テレビみたいになってた。

これは中吉。映画は凶だったけど、討論が大吉、故に。


・The Hottest Sttate

アメリカの映画。
イーサン・ホーク監督
つまんなかった。

夜の10時から上演だったのだけれど、映写機の担当者がうつらうつらしたのか、
一本目のフィルム切り替えのとき、カラカラカラという音ともに画面が灰色に。

おいおい、どこの浅草下町劇場だよ。

ここで、一個説明せにゃいかんのだけど、
この映画祭に限らずどこもそうだと思うけど、字幕は2つ。
英語とその国の言葉。
ドイツの映画なら英語の字幕とチェコ語の字幕といった具合。

でも、フィルムに2つとも載せるのはちょっと無理なので、
スクリーンの下に電光掲示板みたいので、チェコ語字幕がパッパッパと表示されていく。
英語字幕はフィルムに乗ってることが多い。

カラカラカラという音ともに画面は消え去っても、チェコ語の電光字幕は進んでいく。


さぁ、フィルムのセットが完了し続きが始まったぞ!

はい。

セリフとチェコ語字幕があってません。
どこの素人映画祭じゃぁぁぁぁ。

というところが、一番の盛り上がりポイントでして。
それ以外はあんまし覚えていない。

凶。






えーと、全体的に大外れの日でした。
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by chikara_mikado | 2007-07-20 21:24 | チェコのこと

ある温泉町の国際映画祭 その1

帰ってまいりました。
日本は湿っぽい。

成田から直でラーメン屋に、そして華麗に帰宅。

みてください、このクレイジーなチェコ国内行程を。
プラハ→ブルノ→プラハ→ブルノ→プラハ→カルロヴィ・ヴァリ→プラハ→
ブルノ→ズノイモ→ブルノ→リトミシュル→プラハ→ブルノ→プラハ→ウィーン。
そして帰国。

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たぶん移動総距離3000㌔かと。
しかも全部byバス。
ちなみに左がドイツ、左下スロヴァキア、右下オーストリア、右ポーランドとなっております。


さて、今回の目的のひとつであるカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭。
日程の都合で前半部分の滞在となりましたが、今年もなかなか山あり谷あり。
K.Vは草津と姉妹都市です、何気に。


6月29日(金)

初日です。
お姉さん、めっちゃ笑顔。

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今年は寒いです。20℃前後。
去年は猛暑でした。35℃前後。

去年のあまりの暑さに半袖しか持ってきてない僕は、
毎日布団の中でブルブルしてました。

映画が始まるのを外で待っていて、
雨が降り出した時など、もうダルマさんみたいになっちゃう勢いで。
Tシャツに手足を潜らせる伝統的な日本児童スタイル。

海外の人々から好奇な視線をいただきました。


さて、今年は小細工の甲斐あって、オープニングに合法的に侵入することができます。
ちっちゃなデジカメを片手に世界中のプレスに交じって孤軍奮闘。

望遠カメラを重装備した戦士から冷たい視線をいただきました。


ゲストどもが赤絨毯を颯爽と入場開始。
よーくわかりました、人気があると自分で思い込んでるやつは歩調がゆっくり。
カメラ戦士たちが声をかけ、にこやかに振り向く。なかなか絵になってます。

ただし、自分というものが分かっていない人は、更に輪をかけてゆっくり。
なのに誰も反応せず。悲しすぎ。

違いの解らない男:「ほーら、僕を撮ってもいいんだよ」
一同 :「さっさとどかんかボケ。次がつかえとんじゃ。」

そういや、チェコの玄人筋な俳優さんなど顔と名前が一致しないことに気がついた。
みんな騒いどるが、誰が誰だかよくわからぬ。

一番歓声が大きくなったのは、レネー・ゼルウィガー出てきたとき。
唯一のハリウッドからのゲスト。
長袖のシャツにジーンズ。近所のコンビニ来た女子大生やん。

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と、思っていたら後日、風の便りが届きました。
ロンドン経由で来たらしいんだけど、ヒースローで荷物全部盗まれたそうな。
オープニングで着るはずのドレスやら衣装やら。
しかしめげずに、とてもお元気でした。素晴らしい。

オープニングのスピーチの〆の言葉は、”私が覚えたチェコ語”みたいのを披露。
これだけはしっかり覚えたのよ、みたいな雰囲気で。

「イェスチェー イェドノ ピヴォ」(訳:「ビール、もう一杯ね!」)

会場どっかんどっかん沸いてました。

チェコはビールの個人消費量が世界一。
昼から飲みます。
おやつの時間に飲みます。
夕食も当然飲みます。
夜中わらわら集まって飲みます。
みんなビール好き。故に。

ド派手な開会式は割愛するとして、その日は帰って寝ました。
だって盛大だったけど特筆するところないし。
こんな感じ。

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手前に見えるのは、決してストロボではない。

それではまた明日。
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by chikara_mikado | 2007-07-15 04:13 | チェコのこと

まだチェコ

明後日帰る、という状況になって
ようやく日本語フォントが入っているパソコンを存分に触る機会を頂きました。

6月15日に着いて以来、勝手気ままに生きてまいりまして、
帰った後の貯まった仕事の処理に思いを馳せますと、吐き気がもよおされます。
今日はあんまり飲んでませんのに。

秋からの住いは、圧倒的に寮(動物園)を進める声が多すぎて、
大分そっちに分銅が乗りました。

語学もですね、
泊まっている家のガキ共にお話申し上げたところ、
5回に1回は御理解頂ける御様子になりました。

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帰ったらまた、ゆっくり書こうと思います。
カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭のことなぞ。
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by chikara_mikado | 2007-07-10 08:50 | チェコのこと

アンジェル

思いがけない突然の雷雨。

穏やかな街から光が消えた。

頬を打った雨粒は消えずに伝う。

僕は知っている。

やがて向こうの空が明るくなることを。




ここへ来て未だ二日しか経っていないのに、
もう全てが体に馴染んだですよ。

久しぶりに会った例のアノコが、とびきりの手料理で
もてなしてくれた。ウマイ。カワイイ。
しかし着いたその夜から、ワインがぶ飲みで先が思いやられる。


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ところで、今回の訪チェコの目的でもあった、
秋から通う大学&寮の下見を済ませたのですが、
寮がヤバイ。

何がやばいって4人部屋。
一応2人ずつにドアで分けられているけれど、
この2人小部屋もヤバイ。

何がやばいって、机が二つ、ベッドが二つ、並列つなぎ。
真ん中が通り道。他なんもなし。

そりゃーね、一月1万円ですから、
文句も言えないんですがね。

寮の見学に行ったとき、面白いチェコ人トムと知り合い、
その人の部屋で小2時間ばかり語って貰ったのですよ。

そこのいい点、悪い点。
でるわ、でるわ。

・毎日どんちゃん騒ぎで、ある意味祭りである。
・安眠のために耳栓が必須である。
・テニスコート、サッカー場、バスケットゴール、無料完備。
・建物の中が動物園のごとく汚い。
・一緒に住む相手によっては最凶最悪。

ちなみにそいつ(トム)は、彼女とベッドを並べて
一間で暮らしている。同じ大学の同じ学部なわけで
上手くやったわけだ。




他の普通の部屋探そうかなと思ふ。
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by chikara_mikado | 2007-06-16 10:19 | チェコのこと

零れる景色

人間ってのは、嫌なことや気の進まんこと、原辰徳なことがあると、
不思議と視界が狭まるようにできている。 

と、たぶんニーチェなら言ってそう。               

そんな状態で電話片手に歩こうもんなら、

犬を蹴飛ばし、
電柱に弾かれ、
返す刀でオバハンに体当たり。 

本屋で棚から一冊引き抜こうもんなら、
奴ら群れで俺を目掛けてダイビン。

レジでは100円足りません。

春の陽気な妖気に誘われたものの、身の回りでアレコレ、良い事も悪いことも。
失われた狭き視野で、のらりくらりひらりとかわしてきましたが、本日一段落。
そんなこんなで、ようやく視界が120%に復元しますた。

東京湾で水遊びしているような現在の生活から、いつ社会の荒波に漕ぎ出そうかと
片足伸ばしては、水が冷たーい、風が強ーい、眠ーい、食料忘れたっ、
とオクラホマ・ミキサーだったわけですが、この度ようやく外洋に乗り出すことになりました。

といっても、きな臭い日本海や外波の太平洋ではなく、
緩やかな暖流流れる地中海でクルージングか!?
といった風情の航海でございます。

私、この10月からヨーロッパはプラハ(チェコ共和国の首都)にですね、
奨学金という名のお小遣いを携え、留学することに成りました。

昨年の11月頃から、アレコレ画策して国費留学の申請書を提出していたんですが、
今月の初めにようやく返事が我が家に届けられまして。

「汚れの目立つエアメールだのぅ、誰からだろ。架空請求だったりして。」

なんつって、開けたら中から仰々しくも厳かに、あちらの文部省から
留学許可の書類が見え隠れ。

それにしても、海外の省庁から家の郵便受けに直で郵送かよ!と
一人で突っ込んでおりました。喜びにニヤケタ顔で。

さて、私が入れていただくのは、
「プラハ国立芸術アカデミー」という大学の映画学部(通称FAMU)でありまして、
なにやら映画関係ではヨーロッパ最古の創設とのこと。

歴史と評価のつまったこの学部が、わたくしめの実力を大幅にはみ出ていやしないかと、
とてもとても心配で、最近は昼過ぎには目が覚めてしまうし、
水が合うか合わぬかなどと言うものは、そこで暮らしてみなければわからん、
などと強迫観念にも駈られる始末であります。

というのも、私は映画学部の中のプロデュース科を希望していたわけなんですが、
この科はいわゆる外国人用の留学コースではなく、一般の科だそうで。

つまりは、チェコ語が必須。
さらには、私の指導教授は英語が不得手な御様子。

あと半年で始まるわけで、
現在猛烈に勉強中。

だったらよかったんだけれど、

うん、

あれだ、

五月病だ。



始めて知る。大いなる悲観は大いなる楽観に一致するを。
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by chikara_mikado | 2007-05-10 02:13 | チェコのこと

おもいでをうり、おもかげをかう。

御影(おもかげ)という身代わりのお守りがあるそうです。
巣鴨に売ってるそうです。
風邪引いたときに飲むと、効果があるそうです。
タンスの角に小指をぶつけたときも効果がありますか?


2月13日は、日本とチェコの国交回復の書類を調印したとかなんとかの記念日で、
しかも今年は50周年にあたるのです。

というわけで、チェコの大統領・クラウスさんが来日中なのです。
早稲田大学で博士号とか貰っちゃうと。松濤館(空手)の八段とかも貰っちゃうと。

会場に着いて、入り口のとこに突っ立ってた
パイプふかしのおじさんに声をかけたら、向こうの外相でした。ビビッタ。

ついでに帝国ホテルで開かれた大統領の来日レセプション的なものにも
何の因果か、顔を出してきました。

今日は早稲田の入試日。

受験に来た学生に加え、よくわからない外国人と警護のSPが入り混じり
ちょっとだけ阿鼻叫喚。

ある情報筋によると、クラウス大統領は真の空手家ではないとのこと。
名誉黒帯的なものみたい。
それじゃあ、これだけは言わせてもらいたい。







「稽古シロ」
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by chikara_mikado | 2007-02-14 02:12 | チェコのこと